言語聴覚士の給料・年収は約443万円?年代別・手取り・職場別に解説
言語聴覚士の平均年収は約443万円(2025年統計)
厚生労働省「令和7年(2025年)賃金構造基本統計調査」によると、言語聴覚士が含まれる職種区分の平均年収は約443万円です。月給(きまって支給する現金給与額)は約30.9万円、年間賞与は約71.7万円という内訳になります(co-medical.com)。
参考として、同調査の一般労働者全体(男女計)の所定内給与は月34万600円で、年収換算では約490万円前後が目安です。言語聴覚士は全産業平均よりやや低い水準にとどまりますが、これは夜勤やオンコールがほとんどなく、残業も比較的少ない働き方である点を踏まえて見る必要があります(mhlw.go.jp)。
- 平均年収:約443万円(月給約30.9万円+年間賞与約71.7万円)
- 一般労働者全体(男女計):月額34万600円・年収換算約490万円前後
- 夜勤・オンコールが少ない働き方の中での中堅水準という位置づけ
月給・ボーナス・手取りの内訳
年収443万円は額面の金額であり、実際に口座へ振り込まれる手取りはこれより少なくなります。手取りの目安は額面の75〜85%程度とされ、扶養家族の有無や社会保険料、住民税の額によって変動します。言語聴覚士の場合は月24万円前後が手取りの相場です(co-medical.com)。
ボーナスは年2回支給の施設が多く、年間71.7万円であれば1回あたり36万円程度が目安です。ただし支給月数は施設による差が非常に大きく、公立病院では4.0〜4.5か月分が標準的な一方、民間クリニックや訪問リハ事業所では2.0か月分程度のケースもあるため、転職時は月給だけでなく賞与の実績まで確認しておきたいところです(note.therapis10.com)。
- 月給(額面):約30.9万円
- 年間賞与:約71.7万円(1回あたり約36万円程度)
- 手取り目安:月24万〜26万円前後(額面の75〜85%)
- 賞与の支給月数は公立4.0〜4.5か月、民間2.0か月程度と差が大きい
年代別の年収推移|20代は300万円台、40代後半で500万円台
言語聴覚士の年収は経験年数とともに緩やかに上昇します。20〜24歳では年収約337万円、30代前半で約430万円、40代後半には約520万円、50代前半で約549万円という推移が統計から読み取れます(co-medical.com)。
ただし昇給カーブは緩やかで、30代後半以降に伸びが鈍くなる「踊り場」を迎えるケースも少なくありません。50代以降に高い年収に到達しているのは管理職や主任クラスの人材が中心で、一般職のまま勤続した場合は450万〜500万円程度にとどまることもあります(note.therapis10.com)。
- 20〜24歳:年収約337万円(月給約25.3万円)
- 25〜29歳:年収約398万円
- 30〜34歳:年収約432万円
- 35〜39歳:年収約457万円
- 40〜44歳:年収約482万円
- 45〜49歳:年収約520万円
- 50〜54歳:年収約549万円
- 55〜59歳:年収約525万円(60〜64歳は約593万円という集計も)
男女別・全産業平均との比較
男女別では、男性の言語聴覚士の平均年収は約467万円、女性は約417万円です。国税庁「令和6年分民間給与実態統計調査」による給与所得者全体の平均年収487万円(男性587万円・女性333万円)と比べると、男性はやや低く、女性は全産業平均より80万円近く高い水準になります(co-medical.com)。
同じ医療・福祉系の職種と比べると、夜勤手当を含む看護師(おおむね500万円台)よりは低い水準です。一方で、給与の男女差が小さい職種である点は、長く働き続けるうえでの特徴といえます。
- 男性:約467万円(月給約32.5万円・賞与約76.6万円)
- 女性:約417万円(月給約29.2万円・賞与約66万円)
- 全産業平均:487万円(男性587万円・女性333万円)
- 看護師など夜勤のある職種と単純比較はできない
初任給と新卒1年目の年収
新卒の初任給(月給)は24万〜25万円程度で、手取りは19万円前後が目安です。これは理学療法士・作業療法士とほぼ同水準で、医療職の新卒としては平均的な金額といえます(co-medical.com)。
1年目は賞与が満額支給されないことが多いため、年収は330万〜360万円程度になるケースが一般的です。都市部と地方都市では初任給に差があり、年収ベースで最大60万円ほどの開きが生じることもあります(note.therapis10.com)。
- 初任給(月給):24万〜25万円程度
- 新卒1年目の手取り:月19万円前後
- 新卒1年目の年収:330万〜360万円程度
- 地域差で年収に最大60万円程度の開きが出ることも
職場別の年収差|病院・老健・訪問リハで50万〜100万円の差
同じ経験年数でも、勤務先の種類によって年収は大きく変わります。病院、介護老人保健施設、訪問リハビリ、小児領域などで50万〜100万円の差が生じることも珍しくありません(note.therapis10.com)。
訪問リハビリ領域では、言語聴覚士は人材不足の度合いが強く、理学療法士のように件数歩合で積み上げるのではなく、高い基本給で年収を提示される割合が高い傾向があります。訪問STの年収は420万〜520万円程度が相場で、件数手当が加算されれば500万円を超えることもあります(note.therapis10.com)。
- 公立・大規模病院:賞与が厚く、年収450万〜550万円を狙いやすい
- 介護老人保健施設:施設ごとの差が大きく、400万〜480万円程度
- 訪問リハビリ:420万〜520万円程度、件数手当で500万円超も
- 小児領域・クリニック:賞与が薄く300万円台後半となることも
年収600万円を目指す場合の現実的なルート
年収600万円台を目指す場合、一般的なキャリアパスでは管理職への昇進が王道です。リハビリテーション科の科長や主任ポジションに就けば役職手当が加算され、580万〜650万円に達するケースが見られます(note.therapis10.com)。
管理職以外では、賞与支給月数の多い公立病院や、言語聴覚士の配置に手厚い報酬体系をとる大規模法人への転職が現実的な選択肢です。また、有効求人倍率は4.16倍(2024年10月時点)と売り手市場が続いており、待遇改善を求めての転職が年収を引き上げやすい環境にあります(co-medical.com)。
- 管理職・主任クラス:580万〜650万円が一つの到達点
- 公立病院・大規模法人への転職で基本給と賞与を同時に改善
- 有効求人倍率4.16倍と人材不足が続き、交渉余地は比較的大きい
- 資格取得や専門分野の確立で役職・手当につなげる
この記事のポイント
- 言語聴覚士の平均年収は約443万円(月給約30.9万円+賞与約71.7万円)
- 統計上の数値は「理学療法士・作業療法士・言語聴覚士・視能訓練士」の合算区分であり、ST単独の数値ではない点に注意
- 年収は20代前半300万円台から40代後半500万円台へ緩やかに上昇する
- 職場別の差が大きく、訪問リハや公立病院は相場が高めになりやすい
- 手取りは額面の75〜85%が目安で、月24万円前後になることが多い