正社員の平均年収はいくら?最新データで年代・学歴別に解説
正社員の平均年収はどのくらい?最新データの結論
厚生労働省の令和7(2025)年賃金構造基本統計調査によると、正社員・正職員の所定内給与額(月額・男女計)は358.8千円でした。これは残業代などの超過労働給与を含まない、毎月決まって支給される給与の平均です。
この月額を単純に12か月分に換算すると約431万円になります。さらに年間賞与・期末手当等が加わるため、正社員の年収はおおむね480万〜560万円前後が一つの目安になります。ただし平均値は高年齢層や高収入層の影響を受けやすく、実感に近いのは中央値です。男女計の所定内給与の中央値は296.6千円で、年収換算ではおおむね380万〜450万円程度のレンジになります。
- 正社員・正職員(男女計)の所定内給与:月358.8千円
- 単純12か月換算:約431万円(賞与別)
- 賞与込みの年収目安:おおむね480万〜560万円前後
- 中央値ベースの年収目安:おおむね380万〜450万円程度
正社員と非正規の年収差はどのくらいある?
同じ調査で、正社員・正職員以外の所定内給与は月241.7千円でした。正社員・正職員を100とした場合の雇用形態間賃金格差は67.4で、正社員のほうが3割以上高い水準です。単純な年収換算では、正社員が約480万〜560万円前後、非正規が約330万〜390万円前後となり、100万〜200万円程度の差が生まれやすい計算になります。
なお、企業規模が大きいほど雇用形態間の差は広がる傾向があり、大企業では格差が60.7とより大きくなっています。正社員という雇用形態そのものが、年収を安定させる要素の一つと言えます。
- 正社員・正職員:月358.8千円(格差100)
- 正社員・正職員以外:月241.7千円(格差67.4)
- 年収換算では100万〜200万円程度の差が目安
男女別・学歴別にみた正社員の年収目安
性別で見ると、男性の所定内給与は373.4千円、女性は285.9千円です。男女間賃金格差(男性=100)は76.6で、比較可能な1976年以降で最も縮小したものの、依然として差が残っています。年収換算では男性がおおむね500万〜580万円前後、女性がおおむね390万〜460万円前後が目安です。
学歴別では、高校卒297.2千円、専門学校卒313.7千円、高専・短大卒321.2千円、大学卒396.3千円、大学院卒517.4千円となっています。大学院卒は高校卒の1.7倍以上で、年収換算では高校卒がおおむね400万〜470万円前後、大学卒がおおむね530万〜610万円前後、大学院卒が700万円前後以上となる計算です。
- 男性:月373.4千円(年収目安500万〜580万円前後)
- 女性:月285.9千円(年収目安390万〜460万円前後)
- 高校卒:月297.2千円(年収目安400万〜470万円前後)
- 大学卒:月396.3千円(年収目安530万〜610万円前後)
- 大学院卒:月517.4千円(年収目安700万円前後以上)
産業別・年齢別の年収レンジ
産業別の所定内給与(男女計)では、「電気・ガス・熱供給・水道業」が444.0千円で最も高く、次いで「学術研究,専門・技術サービス業」が440.3千円、「金融業,保険業」が高い水準にあります。一方で「宿泊業,飲食サービス業」は277.2千円で最も低く、産業によって年収に大きな開きがあります。
年齢別では、男性は55〜59歳の445.6千円がピークで、その後は下降します。女性は45〜49歳および55〜59歳の305.7千円が最も高く、男性に比べて上昇が緩やかです。同じ正社員でも、20代と50代では年収レンジが大きく異なる点は理解しておきたいところです。
- 電気・ガス・熱供給・水道業:月444.0千円(年収目安600万〜680万円前後)
- 学術研究,専門・技術サービス業:月440.3千円
- 金融業,保険業:月437.0千円前後
- 情報通信業:月406.0千円前後
- 製造業:月330.0千円前後(年収目安450万〜520万円前後)
- 宿泊業,飲食サービス業:月277.2千円(最も低い水準)
平均年収から手取りを考えるときの注意点
年収(額面)と手取りは別物です。額面からは所得税・住民税・社会保険料が差し引かれ、手取りは額面のおよそ75〜85%が目安となります。額面500万円の場合、手取りはおおむね380万〜420万円程度、月々に直すと約32万〜35万円前後です。
また、賃金構造基本統計調査の「所定内給与」は残業代を含まない6月分の金額であり、賞与も別に集計されています。そのため本記事の年収換算はあくまで概算です。実際の年収は、残業時間・賞与の支給月数・企業規模・地域によって変動します。
- 手取りは額面のおよそ75〜85%が目安
- 額面500万円なら手取り380万〜420万円前後
- 所定内給与は残業代・賞与を含まない点に注意
- 実際の年収は企業規模・地域・賞与月数で変動する
正社員の年収を上げるための現実的な考え方
データを見る限り、年収を左右する要素は「雇用形態」「産業」「学歴・職種」「年齢・勤続」の4つが大きいことがわかります。同じ正社員でも、産業と職種を変えるだけで年収レンジが100万円以上動くケースも珍しくありません。
転職や昇進を検討する際は、単年の平均値だけでなく、中央値や自分の年代・産業の水準と比較することが重要です。平均値に引っ張られて判断を誤らないよう、複数のデータを組み合わせて確認しましょう。
- 産業・職種の選択が年収レンジに大きく影響する
- 平均値だけでなく中央値・年代別の水準も確認する
- 非正規から正社員化するだけでも年収差は大きい
- 資格取得や専門スキルは上位レンジへの入口になる
この記事のポイント
正社員の平均年収は、厚生労働省の最新データをもとにするとおおむね480万〜560万円前後が目安です。ただし中央値ベースでは380万〜450万円程度となり、平均値との差が大きい点には注意が必要です。
- 正社員・正職員の所定内給与は月358.8千円(2025年)
- 賞与込みの年収目安は480万〜560万円前後、中央値では380万〜450万円程度
- 非正規との年収差は100万〜200万円程度になりやすい
- 男性500万〜580万円前後、女性390万〜460万円前後が目安
- 高年収産業は電気・ガス・水道、学術研究・専門技術、金融など
- 手取りは額面の75〜85%が目安、残業代・賞与・企業規模で変動する