年収600万で住宅ローンはいくら借りられる?借入目安と返済負担率
年収600万円は日本の給与所得者の中でどの位置?
まず前提として、年収600万円が日本でどのくらいの位置にあるかを確認します。国税庁の「令和6年分民間給与実態統計調査」によると、給与所得者の平均給与は477.5万円で、年収600万円超の人の割合は全体の24.9%とされています。男女別では男性36.2%、女性9.7%で、男女差が非常に大きいのが実情です(limo.media)。
厚生労働省の令和7年(2025年)賃金構造基本統計調査でも、一般労働者(短時間労働者以外)の所定内給与は男女計で月34万600円、男性37万3400円、女性28万5900円でした(mhlw.go.jp)。単純に12カ月分に賞与を加えた年収換算では、男女計でおおむね490万円前後、大学卒では570万円前後が一つの目安になります。
- 年収600万円超は給与所得者全体の約24.9%(国税庁統計ベース)
- 男性は36.2%、女性は9.7%と到達率に大きな差がある
- 学歴別の一般労働者では高校卒が年収換算420万円前後、大学卒が570万円前後
- 業種別では電気・ガス・水道、学術研究・専門技術サービス、金融・保険が高い水準帯
年収600万円の手取りと、住宅ローンに回せる金額
住宅ローンを考えるときは、年収(税込)ではなく手取りで返済額を把握するのが基本です。年収600万円の場合、独身・扶養なしの会社員で手取りはおおむね455万〜470万円程度、月額では約38万円前後になることが多いです。ただし社会保険料や住民税、扶養の有無で変動します。
返済負担率(年収に占める年間返済額の割合)ごとに、住宅ローンへ回せる金額を整理すると次のようになります。これはあくまで機械的な計算で、実際に無理なく返せるかは生活費や教育費によって変わります。
- 返済負担率20%:年間約120万円(月約10万円)
- 返済負担率25%:年間約150万円(月約12.5万円)
- 返済負担率30%:年間約180万円(月約15万円)
- 返済負担率35%:年間約210万円(月約17.5万円)
年収600万円の借入可能額の目安(金利・期間別の試算)
上の返済額をもとに、全期間固定金利・35年返済・元利均等返済で借入額を逆算したものが次のレンジです。金利が低いほど借入額は大きくなりますが、返済負担率を上限近くまで使うと家計が苦しくなる点に注意してください。
なお、住宅ローン専用の公的な借入可能額統計は確認できませんでした。以下は一般的な返済条件による計算上の目安であり、実際の借入額は各金融機関の審査基準によって異なります。
- 返済負担率25%(月12.5万円返済)の場合:金利1.0%で約4400万円、1.5%で約4100万円、2.0%で約3800万円
- 返済負担率30%(月15万円返済)の場合:金利1.0%で約5300万円、1.5%で約4900万円、2.0%で約4500万円
- 返済負担率35%(月17.5万円返済)の場合:金利1.0%で約6200万円、1.5%で約5700万円、2.0%で約5300万円
- 目安として、無理のない範囲は返済負担率20〜25%程度、つまり借入3800万〜4400万円前後と考える人が多い
返済負担率の基準は金融機関ごとに異なる
返済負担率には明確な法律上の上限があるわけではなく、金融機関が独自に設定しています。一般的には年収400万円以上で35%以下、年収400万円未満で30%以下といった基準が用いられることが多く、フラット35でも同様の考え方が広く知られています。
ただし、これは公表資料の検索結果から住宅ローン基準として直接確認できたものではなく、あくまで一般的な目安です。民間銀行では20〜35%程度の範囲で独自基準を設けており、同じ年収600万円でも金融機関によって審査結果が変わります。
- 年収400万円以上は返済負担率35%以下が一つの目安とされる
- 民間銀行は20〜35%程度で独自に基準を設定している
- 自動車ローンやカードローンがあると借入可能額は減額されやすい
- 同じ年収でも勤続年数・雇用形態・担保評価で結果が変わる
年収600万円の住宅ローン審査で見られる主なポイント
審査では年収の金額だけでなく、返済の継続性や家計の安定性が総合的に判断されます。年収600万円台は一般的な銀行ローンの対象になりやすい水準ですが、属性によって評価は分かれます。
- 年収(税込)と勤続年数(おおむね3年以上が一つの目安)
- 雇用形態(正社員か、契約・派遣か)と転職回数
- 他の借入の有無と年間返済額
- 頭金・自己資金の額(物件価格の1〜2割が目安とされることが多い)
- 団体信用生命保険の加入可否(健康状態)
- 物件の担保評価と所在地
年収600万円で無理なく返済するための考え方
借入可能額の上限いっぱいで借りるのではなく、返済負担率20〜25%以内に収めると、教育費や老後資金、急な出費にも対応しやすくなります。年収600万円なら月10万〜12.5万円程度の返済が一つの現実的なラインです。
また、頭金や諸費用(物件価格の7〜10%程度が目安とされることが多い)を確保しておくと、借入額を抑えやすくなります。住宅ローンの金利や審査基準は時期や金融機関で変わるため、複数の金融機関で事前審査を比較してから検討すると安全です。
- 返済負担率は20〜25%以内を意識する
- 頭金・諸費用を別枠で用意し、借入額を抑える
- 固定金利・変動金利のリスクを理解して選ぶ
- 繰上返済の可否や手数料も比較する
この記事のポイント
年収600万円は給与所得者全体の上位約24.9%に位置する水準です。住宅ローンの借入目安は、返済負担率20〜35%の設定により、おおむね3800万〜6200万円台という計算結果になりますが、無理のない範囲は返済負担率20〜25%(借入3800万〜4400万円前後)と考えるのが現実的です。実際の借入額は金融機関の審査基準や他の借入状況で変わるため、事前審査で確認しましょう。
- 年収600万円超は全体の約24.9%、男性36.2%・女性9.7%
- 手取りはおおむね455万〜470万円程度が目安
- 返済負担率25%なら借入4000万円台前半が一つの目安
- 返済負担率35%まで使うと借入5000万円台も計算上は可能
- 実際の借入額は金融機関の審査基準により異なる