医者の年収はいくら?平均年収と診療科・年代別の目安

キーワード: 医者 年収

医者の年収はどのくらい?まず結論から

医者の年収は、勤務医(病院などに雇用される医師)の場合、おおむね1,000万円台から1,500万円台に収まるケースが多く、診療科・勤務先・地域・当直や時間外の多さによって差が出ます。一般労働者(男女計)の所定内給与は月34.06万円・年収換算で約490万円(賞与込みの概算)とされており、医師はそれを大きく上回る水準です。

ただし「医者=必ず高年収」と断定はできません。研修医の期間は年収300万〜500万円台になることもあり、非常勤・パート勤務ではさらに下がります。開業医は雇用労働者ではないため、給与統計で示される「年収」とは比較の土台が異なります。

  • 勤務医(常勤・病院雇用):1,000万円台〜1,500万円台が一つの目安
  • 研修医・若手:300万円台〜600万円台になることもある
  • 非常勤・アルバイト中心:働き方次第で大きく変動
  • 開業医:給与ではなく事業所得として扱われる

公的統計で見る医師の賃金水準

厚生労働省「令和7(2025)年賃金構造基本統計調査」では、一般労働者(短時間労働者以外の常用労働者)の所定内給与(6月分)が男女計で月34万600円、男性37万3,400円、女性28万5,900円と公表されています。これは超過労働給与(残業代・当直手当など)を含まない金額で、年収を論じる際は別途賞与・手当を足す必要があります。

同じ調査に基づく職種別の時給換算値では、医師は基準値(勤続0年相当)で4,223円、経験20年相当では7,492円とされており、産業計の1,442円(0年相当)と比べて突出して高い水準にあります。ただしこれは一定の条件で時給換算した推計値であり、実際の年収額を直接示すものではありません。

  • 産業計・一般労働者(男女計):月34.06万円
  • 医療・福祉産業(男女計):月32.55万円
  • 医師(時給換算・0年相当):4,223円
  • 医師(時給換算・20年相当):7,492円

診療科・働き方で変わる年収の幅

医師の年収は診療科による差が大きいとされます。一般に外科系や手技を伴う領域、当直・救急対応の多い領域では、時間外手当や諸手当が積み上がりやすくなります。一方、外来中心・非常勤中心の働き方では、基本給部分が中心となり年収は抑えられがちです。

また、大学病院などの教育・研究機関は基本給が比較的抑えられる一方、関連病院への出向やアルバイトで補う構造があります。民間の一般病院や健診センター、企業の産業医などは、労働時間が比較的安定しやすい代わりに年収の上限も働き方次第で変わります。

  • 救急・外科系・当直あり:時間外・諸手当で上振れしやすい
  • 外来中心・非常勤:年収は控えめになりやすい
  • 大学病院勤務:基本給は抑制され、兼務で調整する傾向
  • 企業・健診・産業医:労働時間は安定しやすいが幅は勤務先次第

年代・経験年数ごとの目安

賃金構造基本統計調査の職種別時給換算値では、医師は経験年数が増えるほど単価が上がるカーブを描きます。0年相当4,223円に対し、10年相当6,026円、20年相当7,492円とされており、経験を積むほど賃金が伸びる職種であることが読み取れます。

ただし、これはあくまで全国の平均的な傾向を示す推計であり、同じ経験年数でも施設規模・地域・専門医資格の有無で実際の年収は変わります。地方の医師不足地域では優遇措置が設けられることもあり、都市部の大学病院勤務より高い年収になる場合もあります。

  • 20代(研修医〜数年の勤務):300万〜600万円台になることも
  • 30代(専門医取得前後):700万〜1,200万円台が目安
  • 40代(専門性確立):1,000万〜1,500万円台が目安
  • 50代以降(管理職・部長クラス):1,500万円超の例も

勤務医と開業医では「年収」の意味が違う

勤務医の年収は、給与として支払われる額面(基本給+各種手当+賞与)です。これに対し、開業医は自らが事業主となるため、クリニックの売上から人件費・家賃・医療機器リース料・税金などを差し引いた事業所得が実質の手取りに近い金額になります。

そのため「開業医は年収3,000万円」といった情報を見かけても、それは売上や所得の一例であり、赤字・廃業のリスクも含めた事業の結果です。賃金構造基本統計調査は雇用労働者の賃金を調べる調査なので、開業医の所得はこの統計には含まれません。

  • 勤務医:給与所得として安定しやすい
  • 開業医:事業所得のため変動が大きくリスクも負う
  • 統計上の「医師の年収」は基本的に勤務医のデータ
  • 開業医の収入を統計と単純比較するのは不適切

年収から手取りを考えるときの注意点

年収(額面)から手取りを計算するには、所得税・住民税・社会保険料を差し引く必要があります。年収1,000万円の場合、手取りはおおむね700万〜750万円前後、年収1,500万円では800万〜900万円台になることが多いとされますが、家族構成・扶養・自治体によって変わります。

また、医師は当直や時間外が多い職種であり、年収が高くても労働時間あたりで見ると割安になっているケースがあります。「年収が高い=待遇が良い」とは限らないため、時給換算や勤務条件も合わせて確認することが重要です。

  • 年収1,000万円:手取りはおおむね700万〜750万円前後
  • 年収1,500万円:手取りはおおむね800万〜900万円台
  • 社会保険料は標準報酬月額・賞与の上限に注意
  • 年収だけでなく労働時間・当直回数も比較する

この記事のポイント

  • 勤務医の年収は1,000万〜1,500万円台が一つの目安
  • 一般労働者の所定内給与は月34.06万円・年収換算約490万円
  • 医師の時給換算値は0年相当4,223円、20年相当7,492円
  • 診療科・地域・当直の有無で年収は大きく変動する
  • 開業医の所得は賃金統計に含まれず単純比較できない
  • 手取りは年収1,000万円で700万〜750万円前後が目安

参考情報

← 記事一覧へ · 記事を検索 · 年収指数を見る · トピック一覧