医者年収の平均は?最新データで見る実態と年代・診療科別の違い
医者(医師)の平均年収は約1,500万円台
厚生労働省「令和7(2025)年賃金構造基本統計調査」によると、医師の平均給与は年収換算で約1,512万円とされています。一般労働者(男女計)の平均が月額340.6千円・年収換算でおおむね490万円前後であることを踏まえると、医師は全体平均の約3倍水準という大きな差があります。
ただし、この1,512万円は主たる勤務先の給与であり、アルバイトや副業による収入は含まれていません。医師は当直や非常勤など複数の勤務先から収入を得るケースも多く、実際の年収は公的統計の数字より上振れする可能性があります。
- 賃金構造基本統計調査(2025年):医師の平均年収は約1,512万円
- 同じ調査の一般労働者(男女計)は年収換算で約490万円前後
- 公的統計にはアルバイト・副業収入は含まれない点に注意
男女別・年代別に見る医者年収の違い
同じ賃金構造基本統計調査では、男性医師の平均年収は約1,594万円、女性医師は約1,275万円とされ、300万円ほどの開きがあります。背景には、出産・育児による就業時間の短縮や、当直・非常勤の従事量の差などが影響していると考えられます。
年代別では、20代は研修や後期研修の期間にあたるため年収は低めで、経験を積む40代以降に大きく上昇し、50〜60代でピークを迎える傾向があります。専門医資格や役職の有無も年収に影響します。
- 男性医師:約1,594万円/女性医師:約1,275万円(2025年・賃金構造基本統計調査)
- 年代が上がるほど年収は上昇し、50〜60代が高くなりやすい
- 専門医・指導医・管理職の有無で差がつく
勤務先・診療科によって大きく変わる年収
医師の年収は、同じ医師でも勤務先の種類によって差が出ます。大学病院は研究・教育の要素が強く給与は低め、公立・公的病院は安定しているものの民間病院よりやや低い傾向、民間病院やクリニックは比較的高めという整理が一般的です。
診療科では、美容外科・美容皮膚科・不妊治療など自由診療比率の高い領域で年収が高い傾向が指摘されています。一方、小児科・救急など社会的に必要性の高い領域でも、必ずしも高収入とは限らない点は理解しておきたいところです。
- 大学病院は他区分より年収が低い傾向
- 民間病院・クリニックは公立系よりやや高い傾向
- 美容外科・美容皮膚科・不妊治療などは高めとされる
- 都道府県別でも差があり、地域や求人条件で変動する
アルバイト・副業を含めると年収はどう変わる?
医師向けの年収アンケートでは、アルバイト・副業込みの中央値が約1,700万円、主たる勤務先のみの中央値が約1,300万円だったという結果が紹介されています。単純比較はできませんが、非常勤や当直アルバイトの有無で年収が数百万円単位で変わる可能性を示しています。
ただし、こうしたアンケートは転職・アルバイトに関心の高い医師が回答しているケースが多く、回答者層に偏りがある点には注意が必要です。あくまで参考値として捉え、自身の勤務形態に当てはめて考えるのが現実的です。
- アルバイト・副業込み中央値は約1,700万円との調査例がある
- 主たる勤務先のみの中央値は約1,300万円との調査例がある
- 回答者層の偏りがあり、そのまま一般化はできない
医師の年収を他の職業・産業と比較すると
2025年の賃金構造基本統計調査では、産業別の賃金は「電気・ガス・熱供給・水道業」が最も高く月額約444.0千円、次いで「学術研究,専門・技術サービス業」が約440.3千円となっています。これらを年収換算してもおおむね630〜640万円程度で、医師の1,500万円台とは大きな差があります。
学歴別でも、大学卒の平均は月額396.3千円・年収換算で約570万円程度、大学院卒でも月額517.4千円とされ、医師の水準は突出しています。医師は資格・専門性・労働時間の長さが年収に反映されやすい職種といえます。
- 産業別トップでも年収換算は600万円台前半が中心
- 大学卒平均は年収換算で約570万円前後
- 医師は専門資格と長時間労働が年収に反映されやすい
ここ数年の医師年収の推移
賃金構造基本統計調査をもとにした推移では、2021年約1,378万円、2022年約1,429万円、2023年約1,436万円、2024年約1,338万円、2025年約1,512万円と、年ごとに変動しています。単年で大きく下がる年もあるため、1年分の数字だけで判断するのは避けたほうがよいでしょう。
調査年によって集計対象や回答事業所が異なるため、増減のすべてが実態の変化とは言い切れません。複数年の傾向と、医療経済実態調査・職種別民間給与実態調査などの別データを合わせて確認するのがおすすめです。
- 2021〜2025年は1,300万円台〜1,500万円台で推移
- 2024年は約1,338万円と落ち込み、2025年は約1,512万円
- 調査ごとに集計方法が異なるため単純比較は慎重に
年収1,500万円の手取りはどのくらい?
年収1,500万円の場合、所得税・住民税・社会保険料などを差し引いた手取りは、おおむね1,000万〜1,100万円前後になることが多いとされます。扶養家族の有無、自治体の税率、社会保険の加入状況などで変動するため、あくまで目安としてください。
医師は勤務先を複数持つこともあり、年末調整と確定申告の両方が必要になるケースがあります。副業収入がある場合は、税金や社会保険の取り扱いを早めに確認しておくと安心です。
- 年収1,500万円の手取りは概算で1,000万〜1,100万円前後
- 扶養・自治体・保険加入状況で変動する
- 複数勤務先がある場合は確定申告が必要になることがある
この記事のポイント
- 賃金構造基本統計調査(2025年)の医師平均年収は約1,512万円
- 男性約1,594万円・女性約1,275万円と男女差がある
- 勤務先(大学病院は低め、民間・クリニックは高め)や診療科で差が出る
- アルバイト・副業込みでは1,700万円前後との調査例もあるが回答者の偏りに注意
- 一般労働者の年収換算約490万円と比べると大きく上回る水準
- 手取りは年収1,500万円で概算1,000万〜1,100万円前後が目安