医療事務の給料・年収はいくら?平均額と未経験の目安を解説

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結論:医療事務の給料は「月20万円前後」が求人の参考値

医療事務の給料を調べるときは、①すでに働いている人の平均年収、②これから採用する求人票の月給、③手取り額を分けて考える必要があります。同じ「医療事務」でも集計対象が異なるため、数字をそのまま並べて比較することはできません。

ハローワーク求人統計では、医療事務に対応する令和6年度の求人賃金は全国平均で月19万9,000円、令和7年12月の月別データでは月20万9,000円でした。未経験・経験者を含む募集時の金額なので、まずは月20万円前後を一つの目安にするとよいでしょう。

  • 求人票の月給:月20万円前後が一つの参考
  • 常勤事務職員(病院):年収約438万円
  • 常勤事務職員(診療所):年収約334万円
  • 未経験の初任給:高卒約16.4万円/大卒約18.9万円(月収ベース)

公的統計で見る医療事務の年収:病院とクリニックで約100万円差

厚生労働省の第25回医療経済実態調査では、医療機関で働く常勤事務職員の平均給料年額と賞与が公表されています。一般病院全体では給料年額352万6,947円+賞与85万2,399円=合計437万9,346円、一般診療所全体では283万1,108円+51万302円=合計334万1,410円でした。

ただし開設者によって差があり、一般病院でも医療法人に限ると約392万円、一般診療所では医療法人が約339万円、個人開設が約296万円となっています。「病院」「クリニック」という名称だけで判断せず、運営主体と個別求人の条件を確認しましょう。

  • 一般病院・全体:約438万円(給料352.7万円+賞与85.2万円)
  • 一般病院・医療法人:約392万円
  • 一般診療所・全体:約334万円
  • 一般診療所・個人:約296万円
  • ※いずれも医療事務だけでなく医療機関の事務職員全体の平均

job tagの「528.7万円」は医療事務だけの平均ではない

厚生労働省の職業情報提供サイト「job tag」では、医療事務のページに令和7年賃金構造基本統計調査を加工した全国年収528万7,000円が表示されています。しかしjob tag自身が、掲載データは必ずしもその職業だけの統計を表すものではないと注意喚起しています。

対応する職業分類には医療事務以外の職種が含まれる可能性があるため、528万7,000円を「医療事務の平均年収」として鵜呑みにすることはできません。参考値として見る場合も、他の統計と併せて確認するのが安全です。

  • job tag掲載値:年収528万7,000円
  • ただし職業分類に他職種が混在する可能性あり
  • 平均年収は個人の給料を保証する数字ではない

年齢・経験年数別の給料目安

日本医労連の2024年度賃金労働時間等実態調査によると、医療事務の平均給与は月収約28万円(高卒約27.2万円、大卒約28.7万円)です。年齢別では初任給の学歴差が約2.5万円ある一方、年齢を重ねるほど差は縮まり、経験や勤続年数が反映されやすくなります。

所属や施設規模をもとにした経験年数別の目安では、未経験〜2年で年収220万〜290万円程度、3〜5年で270万〜340万円程度、6〜10年で310万〜400万円程度、10年超の管理職クラスで370万〜500万円程度とされています。なお、これらは目安であり、実際の金額は施設ごとに異なります。

  • 初任給:高卒約16.4万円/大卒約18.9万円(月収)
  • 35歳:高卒約25.2万円/大卒約26.1万円(月収)
  • 50歳:高卒約32.5万円/大卒約33.7万円(月収)
  • 59歳:高卒約34.9万円/大卒約36.1万円(月収)
  • 35歳以降の伸びは小幅で、ほぼ横ばいという指摘もある

正社員と派遣・パートで給料はどう変わる?

正社員は月給制が一般的で、年2回の賞与が年収を押し上げます。大規模病院では賞与が3〜4ヶ月分に達するケースもある一方、小規模クリニックでは賞与がなかったり、別の手当で代替されたりすることもあります。

派遣やパートは時給・日給単位の募集が中心で、月収は勤務時間数に左右されます。短時間勤務でも時給が高めの求人や、扶養内で調整できる求人もあるため、年収だけでなく「働ける時間」と「手取り」をセットで比べることが大切です。

  • 正社員:月給+賞与で年収が組み立てられる
  • 派遣・パート:時給×勤務時間が基本、賞与なしも多い
  • 同じ施設でも雇用形態で年収カーブが変わる

給料を上げるために確認したいポイント

医療事務は特別な国家資格が必須ではないため、就職のハードルが低い一方、給与水準は日本全体の一般労働者の平均より低めという指摘があります。年収を上げるには、レセプト点検や医事会計など専門性の高い業務を担当する、リーダー・主任などの役職を目指す、診療報酬請求に強い人材として大型病院へ移るといった選択肢が考えられます。

ただし、いずれも短期間で大きく年収が上がるものではありません。求人票を見るときは、基本給・諸手当・賞与月数・試用期間中の条件・残業の有無を分けて確認し、提示額が「募集時の月給」なのか「賞与込みの年収」なのかを必ず区別しましょう。

  • 基本給と手当を分けて確認する
  • 賞与の実績(支給月数)を面接で聞く
  • 試用期間中の賃金条件を確認する
  • 資格取得支援・研修制度の有無を見る

この記事のポイント

医療事務の給料は統計ごとに集計対象が異なるため、単一の「平均年収」だけで判断しないことが大切です。求人票の月給、就業者の年収、手取り額を分けて確認しましょう。

  • 求人募集時の月給は月20万円前後が一つの参考
  • 常勤事務職員の年収は病院約438万円・診療所約334万円
  • job tagの528.7万円は医療事務だけの平均ではない
  • 年齢・経験を重ねても大幅な昇給は見込みにくい
  • 基本給・手当・賞与・勤務時間をセットで比較する

参考情報

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